第24回 救急整形外傷シンポジウム(EOTS)

会長挨拶

このたび、伝統ある救急整形外傷シンポジウム(EOTS)の代表世話人をさせていただきます、奈良県立医科大学救急医学教室の前川尚宜と申します。EOTSは毎回素晴らしい地域と環境で開催されますが、第24回の救急整形外傷シンポジウム(EOTS)を2017年と同様、沖縄で迎えることとなりました。私自身、奈良医大整形外科の大学院を修了し救急医学講座に出向し10年を過ぎました。この間、救急科の同僚や様々な先生方にご指導いただき、また良い刺激をいただきここまでやってこれたものと思っております。その恩返しとしてこの十年余りで気づいたことを少しでも今後外傷の道に進みたい若手の先生方に伝えることができればと思っております。

今回はEOTSの原点に戻るべく救急整形外傷を中心に議論ができればと考えます。特に上級医の先生方にはうまく治療が進んだ症例を提示していただき、「どう考えたのか?」「何が良かったのか」「もっとうまく治療するには」「実はここが…」という振り返りをしていただき症例を提示してもらいたいと考えてます。(若手の先生方にはそこが勉強になるかと思います)救急医や他施設との連携がうまくいった症例や難渋症例の提示も歓迎します。
ナイトセッションも含め様々な症例を提示していただき各症例をきっちり振り返ることで来るべく症例に繋げることができればと考えています。

外傷整形外科の領域は日々進歩してます。また保険点数も改訂ごとに上がってます。そんな中で外傷整形外科医が「今、自分たちが病院の中でどのような立ち位置でいるのか?」「どのくらい貢献できているのか?」を考えることは外傷診療の地位の向上(院内レベルからかもしれませんが)につながるのではないかと考えます。また「整形外傷医とは何か?」を考えていくことは今後の院内のみならず社会の中での我々の Identity に関わることになるかと考えます。今回はシンポジウムとして「救急外傷と医療経済」「私の考える整形外傷医とは?」の二つを取り上げたいと思います。
整形外傷医として活躍する先生もこれからやっていきたいと思う若手の先生も知っておきたい他科領域の最近の診療・治療を取り上げ「救急外傷整形外科医が知っておきたい事」をパネルディスカッションで取り上げたいと思います。

教育研修講演は2018年に岡山大学教授に就任された 野田 知之先生と運動器超音波法の第一人者の一人である 奈良県立医科大学 仲西 康顕先生にお願いしました。
欲張った内容となりましたが、ともに代表世話人を引き受けて頂きました、福山市民病院 小川 健一先生と新潟大学 普久原朝海先生とともに熟慮を重ねた結果であり、春の沖縄でこれからの救急整形外傷の治療について考えていただければと思っております。

【代表世話人】
前川  尚宜 先生(奈良県立医科大学)
小川  健一 先生(福山市民病院)
普久原 朝海 先生(新潟大学医歯学総合病院)