
第27回救急整形外傷シンポジウム(EOTS)開催にあたって
このたび、第27回救急整形外傷シンポジウム(EOTS)を2026年3月20日・21日に、ヒルトン沖縄北谷リゾートにて開催させていただく運びとなりました。この歴史あるシンポジウムの会長を務める事となり、大変光栄であると同時に、その重責に身が引き締まる思いです。
今回のシンポジウムでは、「新しい整形外傷のリーダーズへ」というメインテーマのもと、次世代を担う整形外傷医の育成と、現場で求められる実践知の継承を目指します。主題に記憶に残る症例、重症外傷、重度骨粗鬆症を伴う整形外傷、そして骨盤・寛骨臼損傷といった、日々の診療で直面する難題を取り上げ、参加者の皆様とともに深く掘り下げてまいります。また、本シンポジウムの特徴である「若手医師とレジェンドとの交流」、そして、「よく学び、よく遊ぶ」をより多くの参加者に実感して頂きたいと考えております。
特に今回のシンポジウムテーマとして掲げた「高エネルギー外傷の骨盤損傷」は、救命と機能再建の両立が求められる極めて重要な領域です。診断・初期対応から definitive care、さらには社会復帰支援まで、包括的な視点での議論を期待しています。
また、パネルディスカッションでは「外傷センター構想の現状〜未来の整形外傷医が望む現場環境〜」をテーマに、最前線で働く医師の声を交えながら、理想的なチーム医療と教育環境の在り方を探ります。現場の課題を共有し、未来へのビジョンを描く場となることを願っております。
教育研修講演では次世代の整形外傷医療を担う皆様に向けて、教育的かつ先進的な視点を提供することを目的に『運動器領域におけるCT画像の深層解析技術を活用した解剖学的情報の抽出と臨床応用への展望について』と『豊富なご経験をもとに下肢救済に対し創外固定による骨延長・変形矯正、そして難治性創傷に対する生物学的治療(マゴット治療)について』の2名の先生の講演を企画しました。
3月末の沖縄は、春の陽気とともに海開きが始まり、アクティビティの選択肢が一気に広がるベストシーズンです。シンポジウムの合間や前後の時間を活用して、参加者に沖縄の魅力を体感してもらうにはぴったりのタイミングです。参加者のご家族を含め皆様に満足していただけます様、代表世話人の寺田忠司 先生(福山市民病院)と大饗和憲 先生(広島大学病院)と共に、企画・準備を進めて参ります。
沖縄の地で、臨床・教育・制度の垣根を越えた活発な交流が生まれることを心より期待しております。ご参加いただく皆様、そして本シンポジウムの開催にご尽力いただいたすべての関係者の皆様に、深く感謝申し上げます。
2026年3月
第27回救急整形外傷シンポジウム
代表世話人会長
大畑徹也